最後に,駆動系を見直しました。
と言っても,17回のやつをちょっと変更しただけです。
センタープーリー20T計画は,ベルト入手の面だけでなく,スパーギヤ干渉の面から考えて,取りやめにすることにしました。結局使うのは16Tプーリー。でも,古いTA-03用はやめて,なおかつ,市販のシャフトが使えるようにと考えました。
20T化の時に使ったベアリングやスパーホルダーやシャフトはそのまま使いたかったので,TA-04センターシャフトにあうプーリーを探しました。といっても,内径φ4mmのプーリーであれば,何でも良いんですが。
16Tプーリーの候補としては,TRF415,CYCLONE,MY-02,05,YM-34などがあります。まぁ,無難に(?)TRF415のプーリーを使用することにしました。TA-03用の物と比べると高く感じますが。耐久性とか駆動効率が良ければ良いと思っていますが,実際は試してみないと判りません。
プーリー
普通の形をしています。
昔と違って,ボスの部分の厚さが最小限に小さくしてあります。歯形はST歯に合わせてあります。(STは三ツ星のスーパートルクタイミングベルトのSTであって,一般的な形状の名称ではありません。一般には丸歯と台形歯と呼ぶと思いますが。)BDのプーリーはピン留でしたが,TRF415やCYCLONEの物はイモネジ留です。メンテナンス性はこっちの方が良いですね。
シャフト
TA-04用ハードセンターシャフトです。
前買ったやつも使おうと思えば使えるんですが,ピン用の穴が開いているので買い直しました。そんなに高い部品じゃないし。
組み立て
何も工夫するところはなく,そのまま組み立てます。プーリーがイモネジ留なので,プーリーの両側にはスペーサーは必要なく,左右のベアリングから浮いた状態で取り付けOKです。シャフトの位置保持は,右側のスパーギヤホルダーを取り付けてから,左側のストッパーで調整します。ストッパーのイモネジが当たる部分は,シャフトのDカット部分にしていて,なおかつちょっとスライドする余裕があるので,適切なクリアランスを持たせて固定します。プーリーはベルトの位置に合わせて固定します。
これで,Sheltieのチューニングはほぼ終わりです。
あえてやるとすれば,ダンパー交換とかですが,今の私には必要ない気がします。現状でよく走りますし,セッティングの方法もだいたい判ってきました。
今までやってきたセッティングポイントをまとめてみますと,まずリヤグリップ確保,次にフロントグリップの調整,そして,曲がるマシンに調整ですね。
最初のステップでは,とにかくリヤグリップを上げます。基本的には,リヤウイングをハイダウンフォースの物に交換したり(必要以上に大きいのはNG),足回りを見直します。グリップを上げる足回りのセッティングは,サスブロックの下にスペーサーを入れる,スプリングを柔らかめにする,アッパーアームを長くする,ダンパーを寝かせるなどが有効でした。
次にフロントですが,こちらはスプリングを固くする,ダンパーを立てる,アッパーアームを水平にするなどが有効でした。
曲げるマシンにするには(曖昧な表現ですが),前後バランスを見直したり,ステアリング周りのセッティングを行ないます。若干フロント下がりにすると曲がりますし,フロントヘビーにしても入りが良くなります。キャスターは,サスブロック側でスキッドを1°ぐらい付けているのを標準でやっていたのですが,その状態ではCハブ4°+トレール0mmよりも,Cハブ0°+トレール1mmの方が,よく曲がるし直進性も良かったです。トレールの効果はかなりあるので,好みが合えば強力な武器になるかもしれません。後はスタビライザー。こいつを使うのは最後の最後かもしれません。かなり効果があるので,最初に使うと一気にバランスが崩れるかもしれないです。こいつは基本的にフロントではグリップが上がる,リヤではグリップが下がると考えた方が良いと思います(スプリングと同じ)。リヤを適度に滑らせたいと思ったらリヤに入れると良いでしょうし,私みたいに完全にリヤが残っていないと嫌だという人はリヤに入れるのはやめた方が良いかと思います。
これらのセッティングの手順は試行錯誤しながら自分で確認して初めて自分の物にできると思います。実際Sheltieのセッティングは,広坂パパのおっしゃる手順を踏んできました。でも,少しずつ試していき,自分に合う合わない,マシンに合う合わないを判断しながらやってきたので,「こういう状態ならこうすればいい」的なノウハウが少しは身に付いたと思います。まだSheltieのセッティングも50%程度しか判ってない気がしますが,普通に走らせる分には充分かもしれませんね。
ちなみに,いつもセッティングシートに記入して,前との違いを忘れないようにしていました。
現在(2006年6月)のセッティングは,下記のような物です。(クリックで大きくなりますがかなり大きいです。)
まぁ,Sheltieを知らない人が見ても何の参考にもならないとは思いますが(笑)。
そんな感じで,Sheltieの連載は終わりにしたいと思います。
作る楽しみ,そして走る楽しみを与えてくれたSheltie。これからも良いパートナーで有り続けるでしょう。
おわり
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