TA-02S



15    最終兵器
更新日時:
2005.02.21 Mon.
 
最終バージョン
 
TA-02Sの最後の仕上げとして,23Tモーターを入れました。モーターは,G☆STYLE製のG☆STOCKモーターTypeM(スタンドUP高回転型)です。レースで定評のあるG☆STYLEのモーターですが,扱いきれるか疑問です(笑)。ついでに,電装系のチューンナップもしました。まず,モーターとアンプは半田付けで直結とし,ギボシの抵抗を排除。さらにバッテリーコネクタは金メッキタイプに交換(バッテリーのコネクタは,とある理由で今年の6月までタミヤコネクタでなければならないので,交換していません)。もちろん,パワーアップコンデンサ付き(4700μFで耐圧は16V,100円です)。
モーター
 
 ハイスピード,ハイパワー(?)に答えるため,駆動系もちょっぴりチューニング。まず,プロペラシャフトを自作しました。今までは,タミヤ純正オプションのハードプロペラシャフトを使っていましたが,真心度が低くメカデッキと接触する恐れがあるため,真心度が高く軽量なプロペラシャフトを作りました。インプットシャフトは,アルミ5mm丸棒から切り出し,Dカット加工を施しました。そのシャフトにドライブカップを取付けますが,このドライブカップはTC3用を流用。TC3のドライブカップはインチ規格で作られているので内径が3/16'ですが5mmに拡大します。芋ねじ用のねじ穴も追加しインプットシャフトに固定します。プロペラシャフト本体は,4mmのアルミ丸棒です。両端付近に2mmの穴をあけ,ピンを差し込みます。このピンによってトルクを伝達するわけです。ここが一番のポイントですが,TECHのバイブレーションコントロールのような機能を持たせるようにしています。どういうことかというと,ドライブカップとシャフトの間にOリングが挿入されており,これによってぶれを吸収するようにしています。ちなみに,TC3のカップの方の内径は1/4'でミリ規格のカップでよく使われている6mmよりも若干大きいのでOリングの収まりが良かったです。
インプットシャフト プロペラシャフト
 
 駆動系のもう一つのチューニングは,ドライブシャフトのユニバーサル化です。前回の走行で,何度かドライブシャフトの脱落に悩まされたので,信頼性を上げるためにもユニバーサルを導入しました。ついでのついでに,軽量リバーシブルサスも導入しました。ついでのついでにしては高いと思うかもしれませんが,自作マシンのデーター集めも兼ねているので一石二鳥なんですよ。軽量リバーシブルサスが出た当初(TB-EVOWが発表されたとき)から,このサスに興味があったのですが,やっと手に入れることができました。今までタミヤでは,アクスルベアリングに1150を使用してきましたが,これは明らかにバギーカーからの流れです(TA-02のフロントとTA-03のベアリングは1510+1260ですが,これはTGXの影響で,ロングサスにするだけでなく,スクラブ半径を小さくするねらいもあったのでしょう)。他社では,1050や1060などのサイズを使用しているマシンがほとんどです。ただ,950ベアリングは耐久性が?なので,積極的には勧めない方がいいかもしれませんね。バネ板重量の軽減という点では,かなりの進歩であることは確かです。もちろん,セッティングの幅が広がるのもリバーシブルサスの特徴です。
フロントサスアーム リヤサスアーム
 
 
 走行結果ですが,23Tモーターは予想以上のパワーがありました。今までアクトパワー程度しか使ったことがなかったので,技術の進歩に驚いたのは言うまでもありません。残念なことに,230CRアンプではスタート時に電流制限が入るようで,本来の性能を発揮し切れていないようでした。それでも最高速の伸びはかなりのものでした。
 自作プロペラシャフトも,大きなトラブルはなく,かなりの駆動効率を実現してくれたようです。軽量リバーシブルサスについては,コーナリング中の踏ん張りが効くようになった感じがします。パーキングロットでの路面追従性の向上は,かなりのアドバンテージになるに違いありません。もちろんサーキットでもですが。
 
最後に
 今回でTA-02Sの連載を終了したいと思います。一通りやりたいチューニングはやってきたつもりですし,それなりの成果も上げられました。駆動効率のアップから,サスペンションのチューニングまで,古いシャーシに最新の技術をつぎ込んできました。その結果,古いマシンでも最新マシンとも互角に戦えることが証明できました。そして,何よりも言いたいのは,「昨今言われているベルト車とシャフト車の駆動系の軽さの違い,そんなこと議論できるのはエキスパートクラスの人だけであって,実際の駆動系は組み方一つで生かしも殺すもできるものなんだ」と。魂込めて組み立てたマシンは,必ず本来の性能を発揮してくれるはずです。この一連のチューニングで,RCの原点,そして,物作りの原点に立ち返ったような気がします。そんなTA-02に感謝。まぁ,当分現役でいてもらいますが(笑)。
 
 最後まで読んでくださってありがとうございました。ほとんど参考にはならなかったと思いますが,みなさんも,自分だけのマシンを育て,そしてマシンと一緒に成長していってください。
おわり


TA-02S

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